みなさん、こんにちは。
銀行員大家さんのたいちゃんです。
世の中、不動産投資をやってみたいという方は結構存在します。
だけど実際やっているのはほんのわずかであるというのが僕の印象です。
やりたいけど一歩踏み出せない理由として「借金がこわい」というものがあげられます。
その気持ち、すごくわかります。
僕も不動産投資を始めるときは同じ気持ちになったことを覚えています。
そんな僕が考える借金に対する向き合い方について書いていこうかなと思います。
Contents
借金に怯える理由
家賃収入より返済額が上回る場合
すぐに思い浮かぶのが家賃収入より返済が多くなってしまう状態。
例えば、家賃収入が毎月10万円なのに毎月返済が20万であると、毎月10万の赤字となり自分の給料から手出しが必要になってきます。
こうなってしまうと不動産賃貸業として成り立たないし、自分の生活だってままならないですよね。
自分の給料から支払いが発生することは何としても避けたいです。
物件を売りたくても残債以上に売れない場合
持っている不動産が、【物件価格 > ローン残高】であれば借金に怯える必要はありませんよね。
物件価格2000万円、ローンが残り1000万円であれば2000万円で物件を売ってしまい、1000万円のローンを完済させる。すると1000万円が手元に残ります。
ですが物件価格が1000万円、ローンが残り2000万円であればそもそも売ることができません。
なぜかというと銀行は物件を担保としておさえているのでローンを完済しない限り銀行側は売却を許しません。
このような場合、不足分の1000万円を用意しないと原則売却はできませんし、売却できなければ保有し続けるという運命になります。
突発的な出費の懸念
直接的な要因ではないかもしれませんが、突発的な出費で手元現金が少なくなってしまい不安に感じてしまうかもしれません。
突発的な出費と言えば、火災・天災被害、または修繕費などがあげられると思います。
火災は火災保険で、地震は地震保険などで対策は可能です。また台風豪雨などによる水害被害の可能性は物件購入前からハザードマップや避難地域などを確認しておきましょう。
また築古物件の場合、近々大規模修繕が必要な可能性もあります。将来を見据えたときにもしかしたら急に現金が必要なるかもしれないことを意識しておきましょう。
借金との付き合い方
借入の身の丈を考える
借金は「返せなくなったらどうしよう、、、」という不安から生まれるものです。では、自分はいくらであれば返せるのか?という基準を作ってみてもいいかもしれません。
借入基準を設定する
僕は保守的な人間なので、以下の基準を作っています。
借入上限額 = (年収+満室家賃収入の1/2)× 5倍まで
年収400万円で、満室家賃収入400万円の物件を買おうとした時、借入額は3000万円が上限となります。((400万円+400万円*1/2)× 5倍 )
人によって借金への心理的ハードルが違うと思うのでこの基準が正解とは限りませんが、自分へ歯止めをかけるという点では有効だと思うので自分なりの基準を設定することはオススメします。
返済基準(≒返済比率)を設定する
借入基準もそうですが、返済基準も大切な考え方です。
例えば、毎月の満室家賃収入が10万円なのに毎月返済が9万円という事例。あと一部屋退去があると赤字転落になりそうです。
満室家賃収入に対して返済額はいくらなのかをはかる指標に返済比率というものがあります。上記例だと返済比率は90%となります。(返済額 ÷ 満室家賃収入)
僕は以下を基準にしています。
返済比率は60%以内
10万円の収入に対して6万円が毎月の返済イメージです。この返済比率を下げることが経営的にも心理的にも安心感をもたらすと思います。どれだけ空室になっても自分は耐えられそうか基準を持つことは大切ですね。
現金拠出、繰上返済で借金を減らす
借金は多過ぎると心理的恐怖は増します。借金を抑えるために初めから多めに現金を拠出して、借金額を抑えるのも一つの戦い方かと思います。
できるだけ借金に頼らない運営方針であれば、心の余裕も生まれます。もし手元資金に余裕があれば多めに出して挑戦するしてみるのもいいかもしれませんし、一層のこと現金買いをしてしまうこともありだと思います。
一方で不動産投資を始める段階でたくさん現金があるなんて稀でしょう。その場合、初めは多めに借りておいて毎年積極的に繰上返済を進めるのも一つの手法かなと思います。
繰上返済とは毎月の返済とは別に返済を行うもので、①期間を短縮する方法と②毎月の返済額を減らす方法の二種類存在します。その時々の状況に合わせて返済を積極的に進めて、借金を減らすのも戦術だと思います。
まずは小規模で始めることを考える
少額で始められる不動産投資と言えばワンルームマンション投資、戸建て投資があげられると思います。どちらも1000万円以内で取り組むことも可能です。少し両者の特徴に触れたいと思います。
ワンルームマンション投資
ワンルームマンション投資であれば僕自身オススメしません。理由は、
・修繕積立金、管理費など中間コストが高く利益を出しにくい
・単身者がターゲットなので入退去が多く都度補修費がかかる
・土地を所有している訳ではないので銀行評価がイマイチ
それらを知っていながら高属性サラリーマンを対象にしてワンルームマンションを勧めてくる業者がいます。彼らは儲からないと知りながら、「生命保険代わりになりますよ〜」とか「節税目的で〜」と勧めてきます。
不動産投資は立派な事業だし資産形成のためにやるので儲からなければやる必要はありません。生命保険代わりなら保険会社から入ればいいし、節税目的なら保険商品やiDeCo(イデコ)、ふるさと納税でこと足ります。
ワンルームマンション投資を勧められたら、いったん踏みとどまり冷静になることをオススメします。
戸建て投資
ワンルームマンションとあえて比較しますが、戸建て投資の場合、
・修繕積立金、管理費など中間コストがない
・ファミリー層がターゲットなので入退去が少なく、長期滞在が見込める
・土地を所有しているので銀行評価がつきやすい
戸建ては都心より郊外にあるイメージなので多少入居づけに苦労するかもしれません。
運営次第になってしまいますが、少額から始めるならワンルームマンションより戸建て投資の方をオススメします。
最後に
不動産投資を始めたくても借金がこわいというあなたへ伝えたいことは以下の通り。
1.自分の身の丈にあった借入基準を作ろう!
2.現金拠出、繰上返済を駆使しよう!
3.少額で不動産投資を始めてみては?(特に戸建て投資)
借入をすることは決して怖いことではありません。借入とどう向き合うかが大切だと感じます。本業の収入額、借金への心理的ハードルと向き合い自身の借入基準を定めましょう。そしてむやみやたらに借入額を増やすことは危険です。
これがあなたにとって参考となる記事になれば幸いです。